三者三様な停止位置なのが面白い。
列車の時刻まで大分間があったので、駅周辺をウロウロ。
いわき駅の上野方に存在するトンネル。単線トンネルが磐越東線、複線トンネルが常磐線。名称はいずれも稲荷山トンネル。信号機の数が多く、特に常磐線側は7進路取れるようです。
いわき駅に入場するとE501系の10両編成が停車中。ちょうど幕回しの最中でした。
日立へ向かうべく、水戸行きに乗車。
表題では福島といいつつも、最後は茨城のネタとなります。
日立駅の駅舎はガラス張り。ガラスの向こうは太平洋が広がるシチュエーション。
駅舎から海が見通せるのは、海岸段丘の中段に駅が存在するため。1段下には住宅があり、その向こう側の高架橋は日立バイパス。
表玄関にあたる中央口の駅前広場には日立製作所のタービン動翼モニュメントが鎮座しています。
山の方には大煙突。かつては150m超の高さだったそうな。
日立駅からバスに乗って日鉱記念館へ。
日立に寄ったのは、ここを見学したかったから。
バス停から記念館への道中に存在する栄斜坑。
日鉱記念館を見学し…屋外展示物へ。
日鉱記念館には竪坑の櫓が2つ現存しています。
大きく写る櫓が第一竪坑、右側の木立から覗く櫓が第十一竪坑。
第一竪坑は間近で見学できます。
櫓の中には、鉱石を輸送したトロッコとそれを牽引したバテロコ。
トロッコの奥には坑道と地上を結んだエレベータが存在しましたが、地下は埋められていました。
第一竪坑の巻き上げ機室も現存しており、中を見学することもできます。
巨大な巻き上げ機は、アメリカ製。
日立製作所の電気品も数多く使われています。
鉱山で活躍した電気機関車。
言わずもがな、日立製作所が製造した車両です。
鉱山資料館へ…
鉱山資料館は、コンプレッサー室を転用したもの。
太平洋戦争中の鉄材不足の代替の材料として、木製の支柱や梁によって建築されたそうな。
そんな建屋内に鎮座する巨大なコンプレッサー。こちら側が空気を圧縮するピストンが収められている部分。
そのピストンを動かすためにベルトが結ばれており…
そのベルトの動力源となる電動機。
電動機の銘板によると、1917年に製造されたそうな。
銘板に 茨城県助川駅(現日立駅) と書かれているあたりに当時の日立製作所企業規模をうかがい知ることができます。
電動機の足元にはトロッコ用のレールが。
こちらもコンプレッサーと駆動する電動機の銘板。
銘板から茨城県助川駅の文字が消えたものの、日立製作所の書体はほぼ同じ。
建屋内にはコンプレッサーに限らず、様々な品物が展示されています。
日鉱記念館では、鉱山の展示物の充実っぷりもさることながら、日立製作所の出自の端緒を知ることができたのも個人的な成果だったりします。
最後に第十一竪坑の櫓を撮影したら、再びバスに乗って日立駅へ。
ちなみに、この第十一竪坑は公開されていません。
日立駅からは「ときわ」に乗車、上野へ。
上野に到着した時には暗い時間帯。
鉄道、鉱山と私の趣味を満たすには十分な旅となりました。
お終い